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- .chapter DolphMorph 操作法・ガイダンス編
- まずはこのガイダンス編で、DolphMorph の基本的な使い方を
- 操作順に説明します。
- このガイダンス編で、各ウィンドウやメニューの最も重要な役割を
- 把握していただいたあと、リファレンス編でメニューやウィンドウの
- 機能をくわしく紹介します。
-
- .section 起動時の画面の構成
- DolphMorph を起動すると、まず下図のような画面が現れます。
- 上部のデスクトップメニューについてはここで簡単に説明
- しますが、各メニューのくわしい紹介はリファレンス編で
- 行います。
- また、操作点設定ウィンドウ、静止画倉庫ウィンドウ、動画倉庫ウィンドウ
- については、以降の文の中で折にふれ説明します。
-
- .in +6
- .nf
- ┌────┬───┬───┬───┬─────┬─┐
- │ *1 │ *2 │ *3 │ *4 │ │*5│
- ├────┴───┴───┼───┴─────┴─┤
- │ │ │
- │ │ │
- │ │ │
- │ │ 静止画倉庫 │
- │ │ ウィンドウ │
- │ │ │
- │ │ │
- │ │ │
- │ 操作点設定 ├───────────┤
- │ ウィンドウ │ │
- │ │ │
- │ │ │
- │ │ 動画倉庫 │
- │ │ ウィンドウ │
- │ │ │
- │ │ │
- │ │ │
- └────────────┴───────────┘
- .fi
-
- .align
- .table 4 l 50 l
- .row *1
- .colp
- .{
- 「システムメニュー」
- .br
- このメニューからは、「DolphMorph について...」(タイトル&メモリ残量表示)、
- 各種サイドワーク、終了の処理を選択することができます。
- .}
- .colpend
- .row *2
- .colp
- .{
- 「ファイルメニュー」
- .br
- このメニューからは、各種静止画(TIFF)読込/保存、操作点読込/保存といった処理を
- 選択することができます。
- .}
- .colpend
- .row *3
- .colp
- .{
- 「画像作成メニュー」
- .br
- このメニューからは、モーフィング、
- 変形アニメ作成の処理を選択することができます。
- .}
- .colpend
- .row *4
- .colp
- .{
- 「動画メニュー」
- .br
- このメニューからは、動画倉庫の再生処理を選択することが
- できます。
- .}
- .colpend
- .row *5
- .colp
- .{
- 「終了アイコン」
- .br
- ここに表示されているアイコンは、
- DolphMorph を終了するためのものです。
- .}
- .colpend
- .tableend
- .in -6
-
- .section モーフィング処理入門
- これから、モーフィング処理の操作手順を追ってみます。
- この手順の通りに操作することで、DolphMorph の最も基本的な
- 操作方法を理解していただけると思います。
-
- .subsection まずは操作点設定ウィンドウに画像を登録
- モーフィングというのは、2枚の静止画像をもとに、なめらかな変形
- アニメーションを自動作成するということです。ですから、まずは
- モーフィングの対象とする2枚の静止画像を、DolphMorph 上に読み込む
- 必要があります。
- DolphMorph では、モーフィングの対象画像は
- 操作点設定ウィンドウ上に読み込む必要があります。
- 画面上部の「ファイル」メニューから
- 「静止画(TIFF)読込」→「操作点設定ウィンドウ(A側)へ」を選び、
- 表示されるファイルセレクタで
- 対象 TIFF ファイルを指定してください。
- これで、その TIFF ファイルが読み込まれ、操作点設定ウィンドウのA(上半分)側に
- 表示されたはずです。同様にして、「ファイル」→「静止画(TIFF)読込」→
- 「操作点設定ウィンドウ(B側)へ」を選び、
- 操作点設定ウィンドウのB(下半分)側にも対象画像を読み込んでください。
-
- .subsection 操作点を作成しよう
- モーフィング処理では、変形前と変形後の画像について、互いにどの部分が
- 他方のどの部分に対応するのかを人間が指示してやる必要があります。たとえば、
- 画像Aが人間の顔、画像Bが猿の顔であった場合、
- 「画像Aの顔の輪郭の部分は、画像Bでいえばどこに対応するのか」といったことを
- 指示してやるわけです。
- 顔の場合は、顔の輪郭、目、鼻、口といった対応がわかりやすいですが、
- もちろんもっと自由に対応づけてもかまいません。
- このような、画像A/Bどうしの対応関係を指示するために、「操作点」という
- ものを作成する必要があります。
- この操作点を作成する手順は、大まかに言って次のようになります。
- .in +4
- .item
- 操作点設定ウィンドウの上部の「操作点コマンド」から、「作成・移動」を選択する。
- .itemnr
- .{
- 操作点設定ウィンドウのA/B側どちらかの画像の上にマウスカーソルを移動し、
- 対応の基準となる位置で左クリックする。その位置に操作点が存在しなければ、
- 新しい操作点が配置される。このとき、反対側の画像の同じ位置にも操作点が
- 現れる。
- .}
- .itemnr
- .{
- 反対側の画像上に現れた操作点をマウスでドラッグし、対応させたい位置に
- 移動させる。
- .}
- .itemnr
- .{
- 上記の手順をくりかえし行い、どんどん対応関係を指示していく。操作点は、
- メモリの許すかぎり多数作成できる。
- .}
- .itemend
- .in -4
- つまり、操作点設定ウィンドウのA/B側画像上にペアで存在する操作点が、
- そのまま位置の対応をあらわすということです。このあたりの操作は、
- 実際にいろいろとやってみてください。それほど難しいものではないと
- 思います。
- DolphMorph では、この操作点のタイプとして、
- 「点」と「線分」を選択することができます(操作点設定ウィンドウ上で選択)。
- 「点」タイプの操作点は、指定した1点だけの対応を表しますが、
- 「線分」タイプの操作点は、指定した線分上のすべての点が対応づけられます。
- ふつうは「線分」タイプの操作点を用いる方が、少ない操作点で効率よく対応関係が
- 指示できるので便利です。
- 「線分」タイプの操作点を作成する場合、次々と左クリックしていくことで、
- 違いに連結した操作点をどんどん作成していくことができます。
- このとき、連結をいったんやめて、あらたに線分操作点を作成したい場合は、
- マウスカーソルが画像A/B側どちらかにあるときに右クリックしてください。
- 次の左クリックで作成される操作点は、前の操作点とは連結していないもの
- になります。
-
- .subsection モーフィングの設定をしよう
- 操作点を設定し終わったら、画面上部の「画像作成」メニューから「モーフィング」
- を選択してください。モーフィングに関する設定ダイアログが現れます。
- このダイアログ上で、どんなモーフィングを行うのかを
- いろいろ設定するわけですが、今はとりあえず一番上の「作成画像の枚数」
- だけに注目しましょう。
- 変形の様子をいくつのコマに分割するのかを
- ここで指定してください。もちろん、コマ数が多いほど、なめらかな変形に
- なります。ただそのかわり、計算時間もコマ数に比例します。
-
- .subsection いよいよ計算開始!
- コマ数の設定が終わったら、設定ダイアログの下端にある「計算開始」ボタンを
- 左クリックしてください。モーフィングの計算がはじまります。
- 計算の経過は、画面上に棒グラフなどを用いて表示されます。
- 計算が終わったコマは順次、動画倉庫ウィンドウに登録されていきます。最新型
- のTOWNSではあんまり待たされることはないと思いますが、
- 旧型モデルでは、数分単位で時間がかかってしまいます。
- 計算が終わるまで、コーヒーを飲むなり、雑誌を読むなりしながら、気長に
- 待ちましょう。
- 計算を途中で中断したい場合、棒グラフの下に表示される「計算中断」ボタンを
- 左クリックすることで中断できます。なお、計算実行中は、マウスやボタンの反応が
- すごく鈍くなっているので、ゆっくり操作してみてくださいね。
-
- .SH …以上がモーフィング操作のあらましです。
- さて、いかがでしょうか。ちゃんとモーフィングができましたか? 動画倉庫に
- 登録された各コマは、「動画」メニューの「動画倉庫を再生」を選択することで、
- アニメーション表示することができます。
- 「まずは操作点設定ウィンドウに画像を登録」
- 「操作点を作成」「どんなモーフィングをするのか設定」「計算開始」というサイ
- クルがのみこめたでしょうか。
-
- .section 変形アニメ作成入門
- DolphMorph では、モーフィングの他に、変形アニメを作成することもできます。
- モーフィングが2枚の画像の間をなめらかにつなぐアニメーションを
- 作成するものであるのに対し、変形アニメとは、
- 1枚の画像がうにょうにょと変形するアニメーションを作成することです。
- 操作方法はモーフィングの場合とほとんど同じですので、簡単にかいつまんで説明します。
-
- .subsection やはりまずは操作点設定ウィンドウへ画像を読み込む
- モーフィングの場合と同様にして、操作点設定ウィンドウのA/B側へ画像を
- 読み込んで下さい。なお、変形アニメでは、対象とする静止画像は1枚だけであり、
- A側の画像だけが計算の対象となります。ですが、B側にも何か画像を読み込まないと
- 操作点が作成できないので、適当な画像を読み込んでおいてください(A側の画像と
- 同じ大きさである必要があります)。A側と同じ画像を読み込んでおくのが
- よい方法でしょう。
-
- .subsection 操作点の作成
- モーフィングの場合と同様にして、操作点を作成していってください。
- 変形アニメの場合の操作点は、2枚の画像の対応関係を表すのではなく、
- 「1枚の画像について、各部分がどんなふうに移動するか」を表すという意味を
- もちます。ですが、操作方法は、モーフィングの場合と全く同じです。
-
- .subsection 変形アニメ作成に関するパラメータ設定
- 「画像作成」メニューから「変形アニメ」を選んで、どんな変形アニメを行うかの
- 設定をしてください。といっても、設定内容はモーフィングの場合と全く
- 同じで、最初はやはり「作成画像の枚数」だけを設定しておけば
- 他の項目はそのままでかまいません。
-
- .subsection 計算開始
- 変形アニメ設定ダイアログの「計算開始」ボタンをクリックすれば、計算が
- 始まります。変形アニメの場合、1コマについての計算量はモーフィングの
- 半分なのですが、それでもやはりある程度時間がかかりますので、
- 気長にお待ちください。計算の中断方法も、モーフィングの場合と同じです。
-
- .section これまでに学んだこと
- ここまでで、モーフィングと変形アニメのごく基本的な操作方法を説明しました。
- モーフィングも変形アニメも操作方法はほとんど同じで、ようするに次のように
- 要約できます。
- .in +4
- .item
- .{
- 操作点設定ウィンドウのA,B側に画像を読み込む(「ファイル」メニューの「静止画(TIFF)読み込み」→「操作点設定ウィンドウへ」を選択)
- .}
- .itemnr
- .{
- 操作点を作成する(操作点設定ウィンドウ上の「操作点コマンド」「操作点タイプ」で指示し、A,B側の画像上でクリック&ドラッグ)
- .}
- .itemnr
- .{
- モーフィングまたは変形アニメ作成についてのパラメータ設定を行う(「画像作成」
- メニューの「モーフィング」または「変形アニメ」を選択、
- 表示されるダイアログ上で設定)。最初はとりあえず、
- 「作成画像の枚数」の項目だけを設定。
- .}
- .itemnr
- .{
- 計算開始(設定ダイアログの「計算開始」ボタンをクリック)。棒グラフで
- 計算経過が表示される。棒グラフの下の「計算中断ボタン」(反応が遅い…)を
- クリックすれば、計算を中断できる。
- .}
- .itemnr
- .{
- 作成された画像は、動画倉庫ウィンドウに登録される。「動画」メニューの
- 「動画倉庫を再生」を選択すれば、動画倉庫の内容をアニメ表示させることが
- できる。
- .}
- .itemend
- .in -4
-
- .section 静止画倉庫、動画倉庫、操作点設定ウィンドウ間での画像の移動
- ではこれから、DolphMorph をより使いこなすための
- さまざまな操作方法を説明します。
- 「ファイル」メニューをごらんになれば、ディスク上の静止画像を
- 「操作点設定ウィンドウ」「静止画倉庫」「動画倉庫」のそれぞれに自由に読み込む
- ことができるのがおわかりになるでしょう。DolphMorph ではそれだけでなく、
- これらの3つのウィンドウ間で、自由に画像をやりとりすることができます。
-
- .subsection ドラッグ操作による画像のやりとり
- 静止画倉庫または動画倉庫に登録されている画像は、マウスでドラッグできる
- ようになっています。たとえば、静止画倉庫の画像をドラッグして、
- 動画倉庫の上にもっていてマウスのボタンをはなせば、その画像を
- 動画倉庫内にコピーすることができます。逆ももちろんできます。
- このとき、マウスのボタンをはなしたときのマウスカーソルの位置が、
- ドラッグされている画像と同じ倉庫の中であれば、何も起こりません。
- 別の倉庫でマウスのボタンをはなしたときにだけ、コピー処理が行われます。
- また、倉庫内のドラッグしたまま操作点設定ウィンドウのA/B側へ
- マウスカーソルを
- もっていき、そこでボタンをはなせば、画像を操作点設定ウィンドウのA/B側へ
- コピーすることができます。
- つまり、次のような方向の画像のコピーは、ドラッグ操作一発ですんでしまう
- ということです。
- .in +6
- .nf
- 静止画倉庫→動画倉庫
- 動画倉庫 →静止画倉庫
- 静止画倉庫→操作点設定ウィンドウ(A,B側)
- 動画倉庫 →操作点設定ウィンドウ(A,B側)
- .fi
- .in -6
-
- .subsection カット,コピー,ペーストによる画像のやりとり
- 静止画倉庫、動画倉庫、操作点設定ウィンドウ(A,B側)には、
- それぞれ「cut」「copy」「paste」のボタンがついていますね。このボタンを
- 用いてウィンドウ間の画像の移動や、倉庫内の画像の並びぐあいの編集を
- 行うことができます。
- まず、静止画倉庫と動画倉庫の場合について説明します。静止画倉庫、動画倉庫
- 内の画像は、ドラッグせずにクリックすることで、マークをその位置に設定することが
- できます。このマークは、同じ画像をもう一度クリックすることで消えます。
- また、倉庫内の最後の画像の次の位置もマークすることができます。
- 静止画倉庫または動画倉庫の画像をマークした後、「cut」ボタンをクリックすると、
- 倉庫からその画像が削除され、DolphMorph のペーストバッファにその画像が
- コピーされます(ペーストバッファはメモリ上のもので、画面には表示されません)。
- また、「cut」ではなく「copy」ボタンをクリックすれば、倉庫からその画像を
- 削除せずに、単にペーストバッファへコピーされるだけです。まずは「cut」も「copy」
- も、マーク画像をペーストバッファへもっていくための機能なのだということを
- 理解してください。
- 次に、別のウィンドウ上の「paste」ボタンをクリックしてみてください。その
- ウィンドウ上に、さきほどマークしてカット(コピー)した画像が現れます。
- つまり「paste」とは、DolphMorph のペーストバッファ内の画像を
- そのウィンドウにコピーする働きをもつボタンです。もちろん別のウィンドウでなく、
- cut/copy したのと同じウィンドウ内でも、この paste ボタンはちゃんと働きます。
- なお、倉庫に「paste」
- するときに paste 先の位置をマークしておけば、
- ペーストバッファ内の画像はそのマーク位置の直前に挿入されます。
- DolphMorph にはペーストバッファは1つだけ存在します。つまり、どのウィンドウ
- で「cut」「copy」しても、それがそのまま他のウィンドウでの「paste」に反映
- されます。このことを用いれば、ウィンドウ内で、あるいはウィンドウ間での
- 画像の移動/複写/並べ替えが自由に行えます。
-
- .section 背景画像の合成について
- モーフィング、変形アニメ作成のときに、計算と同時に背景画像を合成
- することができます。
- 背景画像の合成は、コマを作成してしまった後に行うよりも、
- 変形計算と同時に行うほうが断然キレイな合成ができます。
- ですから、現バージョンのDolphMorph には、とくに「背景合成」のコマンド
- というものはなく、モーフィング/変形アニメ作成処理の一部として、
- 背景合成を行えるようになっています。
-
- .subsection 透けたい部分がベタ塗りになっている必要があります!
- 背景を合成するためには、計算の対象となる画像
- (操作点設定ウィンドウに読み込む画像)の、背景が透けてほしい部分が、
- 画像の左上隅と同じ色になっている必要があります。DolphMorph は、
- 画像の左上隅のピクセルと同じ色になっている部分を透明とみなして背景を
- 合成するからです。
- ですから、必要ならばあらかじめグラフィックエディタなどで、背景を合成したい
- 部分および画像の左上隅を同じ色でベタ塗りしておいてください。
-
- .subsection 背景画像の指定&合成
- モーフィング/変形アニメ作成の設定ダイアログを呼び出す前に、
- あらかじめ背景画像を静止画倉庫に読み込み、それをマークしておいてください。
- そうすれば、設定ダイアログを「画像作成」メニューにより呼び出したときに、
- ダイアログ上にその画像が背景画像として登録されているはずです。
- あとは、ダイアログ上で「背景合成」を「あり」に選択し、
- いつもと同じように計算を開始するだけです。
- これで、背景が合成された画像が計算されていきます。
-